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コラム

2021-07-10

SCALEスピンオフ企画第2弾!急成長スタートアップ「食べチョク」流仕事術とは?

 
ビジネスの最前線で成果を追求している人のエピソードから滲み出る広報・PRの最新情報やケーススタディ、その裏側にあるノウハウやストーリーなど、“等身大”の学びの機会を提供すべく不定期で開催されているのが「SCALEスピンオフ企画」だ。

今をときめくサービスやプロダクトには、必ずそれらを支えるキーパーソンがいる。
 
5月21日にはSCALEスピンオフ企画・第2弾が開催されました。直近1年で流通総額を40倍以上にまで成長させた「食べチョク」の広報を務める下村彩紀子さんと人事を担う佐藤薫さんをゲストに招き、食べチョクのPRや採用広報の裏側、仕事術についての話を伺い、紐解いていく会となった。
 

田舎で生まれ育ったアイデンティティを活かすために、食べチョクの広報へ

 
2017年8月にサービスリリースした食べチョクは、今や急成長スタートアップの代表格と言われるほどの勢いを見せている。

全国の野菜や果物、肉、魚といった食材から花き類など生産者の想いが詰まったこだわり品を、産直通販サイトを通じてネットで気軽に購入できるのが、人気を呼ぶ大きな理由となっている。

そんな食べチョクの1人目の広報として2019年にジョインしたのが下村さん。

もともとはメガベンチャーの株式会社ネオキャリアにて営業や新卒採用に従事していたが、なぜ畑違いの一次産業へ転職を決意したのだろうか。
 

 
「私は新潟県魚沼市のユリ農家の孫として生まれたのもあって、当たり前に一次産業が身近にある生活をしていたので、当初は興味関心に触れるものではありませんでした。社会人になって1社目のネオキャリアでは2年ほど営業に携わり、その後人事として新卒採用を担当することになったんですが、そこで採用広報としてキャリアを積んだのがひとつの転機になりました。自社や、自社のメンバーの魅力を対外的にどう広めていくのか。採用へ繋げるためにどんなコンテンツを作れば求職者へアピールできるのか。社員でも気づいていない会社の魅力があって、それを伝えていく仕事ってこんなに楽しいんだ、と。そんな風に考えるうちに、広報の仕事に関わってみたいと思うようになりました。」

採用広報は、求職者向けに広報活動をするいわば“採用へコミット”する役目である一方、事業広報はまさしく“ビジネス成長へコミット”できるともいえる。

より関係者が多い仕事へ憧れ、転職活動を続けるうちに、食べチョクを運営する株式会社ビビッドガーデンの存在を知ることになった下村さん。「ここなら、田舎で生まれ育ったアイデンティティを活かせるのでは」と興味を持ったそうだ。

「地域には生産者のこだわりや横の繋がりに溢れています。品質のいいものづくりをしていても『売り方』や『広め方』を知らない生産者の方が多いのが現状で、『地域経済を回す仕組みづくりをしたい』と考えるようになったんです。食べチョクを知ったときに『まさにこれだ!』と直感で思ったし、代表の秋元とお会いしたときも意気投合して『来週いつ来れる?』と、トントン拍子で入社が決まりました。」
 

一次産業が抱える課題解決の面白さや、社長の情熱に惹かれて転職を決意

 

 
他方、現在は食べチョクの人事を務める佐藤さんも、フリーランスから一転してキャリアチェンジを図っている。

大手アパレル企業のアダストリアにて店舗のプレイングマネージャー、同社の人事担当を経験後、人材業界最大手に転職。その後、IT系スタートアップの人事責任者を務めた後に、人材育成や人事管理、採用戦略の立案等を専門とするフリーランスのHRパーソンとして腕をふるってきたわけだが、なぜ食べチョクへ転職することになったのか。

「フリーランスの仕事って関わる企業の『課題』と『ソリューション』がセットで切り出され、タスクが割り振られるわけですが、ときに『そのソリューションで本当にいいの?』と思う場合がある。でも立場上提案しづらいゆえ、手触り感や腹落ち感がなく、なんとなくモヤモヤが残るというか、納得していなかったんですね。そこで、新たなキャリアを考えるようになって、いくつか企業を調べていた中でビビッドガーデンを知りました。ただ正直言って、これまで一次産業を事業ドメインにしている会社とは無縁だったので(笑)、話を聞きに行く際は一次産業のことをある程度調べたんです。そうしたら、色々と課題があることに気づき、興味を持つきっかけになりました。」
 

 
入社前には8名くらい社員と話す機会があったという佐藤さんだが、何より驚いたのは社長の秋元さんが持つ事業へのコミット力や情熱だったという。

「人があれだけ何かにのめり込むというか、本気で取り組む姿は今まで見たことがありませんでした。生産者さんへの思いが人一倍強く、真摯に一次産業の課題と向き合う姿勢に惹かれ、食べチョクに関わろうと決めたんです。アパレル企業時代はECをずっとやってきたのもあって、『産直通販サイトで一次産業の課題解決』という仕事はやりがいがあるし、面白そうだと思ったんです。」
 

食べチョク入社当時の苦労。どう乗り越えたのか?

 
佐藤さんは入社当初、一次産業という業界の慣習はもとより、生産者がどんな気持ちで農業や漁業に携わっているのかが掴めなかったという。
 

 
「どういう風にユーザーを惹きつけるサービスにするのか、コミュニティを作ってファンを育成していくかというtoCの勘所はあったんですが、こと一次産業の知識は学校で習う教科書レベルのことしかわからなかった。『これどこで学べばいいの?』と正直思いましたね(笑)。最初はキャッチアップが難しく、苦労しました。そんななか、代表の秋元と音声SNS『Clubhouse』で生産者の方と話す機会があったんですが、現場の実情やものづくりへのこだわりなど、リアルなお話を聞くことで、かなり理解促進に繋がったんです。アパレル時代も服を生産する方にヒアリングしにいっていたので、同じ感覚というか、やはり生の声を聞くのが一番学びになるなと。そう感じましたね。」

他方、未経験から広報として入社した下村さんも、初めの3ヶ月は広報の基本の「き」から覚えていったそうだ。

「広報組織を0から立ち上げるフェーズの会社で頑張ろうと思って入ったはいいものの、右も左もわからなかったんです。なので最初の頃は毎週2、3回広報関係の勉強会に参加し、広報の初歩的な知識やスケジュールの組み方、広報戦略の立て方、社長との役割分担など周囲の先輩広報に根堀り葉掘り聞いていました。そこでまずは『結果目標ではなく、行動目標を追う』ことにし、記者に会う人数やプレスリリースを書く本数を設定したんです。

スタートアップ企業ゆえ、そんなにニュースバリューになるようなネタはなかったので、プレスリリースを4本出すと決めたら、逆算してネタを作る努力をしていました。3ヶ月くらい広報業務をこなしてきたタイミングで、ようやく少しずつ先を見越して動けるようになりました。」
 

高まる採用広報の重要性。人事ひとりで敏腕エンジニアを次々に採用できたのはなぜ?

 
スタートアップが急成長していく上で、サービスの根幹を担うエンジニアの力は必要不可欠と言っても過言ではないだろう。
食べチョク入社半年でエンジニアを含む9名のプロダクトチームメンバーを採用したという佐藤さんは、採用広報でどのようなことを心がけたのだろうか。


「1人で全て達成したとは全く思ってないんです。本当に周りのメンバーと一緒に動いたからこその結果だと考えています。実際には自社のエンジニアと組んで、広くマス向けのメッセージを作るのではなく、アプローチするエンジニアに少しでも興味を抱いてもらえるよう『1to1のメッセージ』を設計するのにこだわりました。また、いきなり選考を行わず、まずはカジュアル面談を必ず行うようにしています。その際も『カジュアル面談は選考とは別で合否は関係ない』とお伝えし、お互い話してみた上で選考に進むかどうか判断いただいているんです。さらに選考フローの中に『体験入社』を策定していて、実際に食べチョクのエンジニアと話す機会を設けることで、カルチャーマッチするかどうかも事前に把握できる。ただ、あくまで意識しているのはジャッジするというよりも、伴走する人として振る舞うことを念頭にアクションしています。」
 

カンブリア宮殿O.A.は1年がかりの大仕事だった?その舞台裏に迫る

 
去る2021年5月13日にはテレビ東京系経済番組「カンブリア宮殿」にて食べチョクが取り上げられた。

カンブリア宮殿への露出を、ひとつの目標として掲げているPRパーソンも多いことだろうが、食べチョクの場合は放送に至るまでにどんなエピソードがあったのか。

下村さんは「実は他の制作会社さん経由も含めて、3~4回お見送りになっていたんです。」とし、次のように語る。
 

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古田島大介

ライター
2014年2月に「The life always new」をコンセプトにCINDERELLAを創業。ジャンルに問わず、キュレーションメディアやSEOライティング、タイトルワーク、記事ネタ出しなどに携わる。 最近では取材ライターとして国内外の観光スポットやイベントに足を運んだり、企業ブランド・サービスのインタビュー取材を主に従事。 またSNSや繋がりのあるPR会社から送られるプレスリリースをもとに、執筆依頼をいただく場合もあり、活動は多岐にわたる。 モットーはメジャーからアンダーまで足を運び、現場で知ること。ビジネス、旅行、イベント、カルチャーなど興味関心の湧く分野を中心に社会のA面B面を深堀していく。
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